ビジネス・ゲームを読み解く 第6章 目標にたどり着くために
こんにちは、日々キャリアについて研究し、キャリアを通じた自己実現を応援しているくららです。今回は『ビジネス・ゲーム 誰も教えてくれなかった女性の働き方』の第7章「目標にたどり着くために」を取り上げ、目標を達成するために必要な考え方や行動について、私自身の経験も交えながら共有していきます。
目 次
自分の現在地を把握する
これまでの章で、会社や組織の仕組みについて見てきました。そして、管理職になりたいかどうかは別として、もし現在の状態に不満を感じ、「このままでは報われない」と思うなら、その状況から抜け出す方法を真剣に考えるべきだと著者は述べています。
まず、自分が組織内のピラミッド構造のどこに位置しているのかを知ることが重要です。そのために、 昇進チャート を書いてみることをおすすめします。自分の5年後、10年後を想像し、今の会社に留まり続けるべきか、それとも別の可能性を模索すべきかを判断する材料にしましょう。
今の組織を冷静に評価する
多くの人は、会社の知名度や安定性、家族の期待などを理由に現状を正当化しがちですが、それだけで判断するのは危険です。著者が挙げる以下の4つの観点から、冷静に会社を評価してみましょう。
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業界内のランクと推移
勤務先が業界内でどのような地位にあり、これからどう変わる可能性があるかを分析します。 -
経営状態の安定性
過去から現在までの経営状態を確認し、将来的なリスクを見極めます。 -
業種の将来性
自社の属する業種が今後も成長する可能性があるかを見通します。 -
経営陣のビジョンと価値観
特に女性登用への姿勢がどの程度前向きかを見極めましょう。
この評価には、業界紙や外部の意見が役立ちます。私自身、過去に業界の評価を知らずにキャリアを選び、後悔した経験があります。他社の視点を取り入れることで、客観的な判断が可能になります。
キャリア選択の3つの選択肢
次に、自分が目標にたどり着くための具体的な行動について考えます。著者は以下の3つの選択肢を提示しています。
1. 異動や昇進を目指し、現職に留まる
もし現在の会社でキャリアアップの可能性があるなら、昇進や異動を検討する価値があります。その際には、自分の「キャリアラダー(階段)」を描いてみてください。本当のライバルや支障をきたす要因が何かを見つける助けになります。
特に重要なのは上司の支援です。協力的でない上司の下では昇進が難しい場合もありますが、その場合は転職を含めた柔軟な判断が求められます。
2. 転職する
転職を選択する場合、著者は以下のポイントを挙げています。
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応募書類にプライベートな情報は含めない
情報はあくまで仕事に関連する内容に絞ります。 -
現在の年収を開示しない
希望年収を明示し、条件交渉の材料にしましょう。 -
現在の職場の不満を話さない
転職理由はポジティブなものに。たとえば、「素晴らしい条件の仕事に巡り合ったから」など。 -
入念な情報収集を行う
転職先について、資料や業界関係者の意見を活用して調べましょう。
私自身、転職活動をする中で「書き出す」ことの重要性を痛感しました。やりたいこと、できること、過去の成果を明文化することで、転職活動が格段にスムーズになります。
3. 複業や起業を検討する
著者はあまり触れていませんが、複業や起業も選択肢の一つです。自分のスキルや経験を活かして新しい挑戦をすることは、キャリアの幅を広げる大きなチャンスです。
キャリアの障害物を特定する
目標に向かう道のりでは、さまざまな障害物が立ちはだかります。著者が挙げる代表的な例は以下の通りです。
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塩漬け
実務やチームマネジメントを任される一方で、昇進や正当な評価が得られない状態。 -
封鎖
主流から外れた部署で昇進が見込めない状態。 -
ミスマッチ
いわゆる「女性らしい仕事」に押し込められ、軽視される状況。 -
行き止まり
管理職になってもそれ以上のキャリアが開けないケース。 -
明らかな差別
意図的または無意識的な差別に直面すること。
これらの状況に直面した場合、「声を上げる」ことが重要です。ただし、感情的にならず、論理的かつ冷静に事実を基に話すことが大切です。私もかつて不公平な待遇に直面した際、事実を整理して上司に提案をしたことで改善した経験があります。
自分の目標を達成するために
最も大切なのは、自分の目標を明確にし、その達成に向けた行動を具体化することです。著者のアドバイスを活かし、次のようなステップを実践してみてください。
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現在地を把握する
自分がどこにいるのかを明確にしましょう。 -
選択肢を検討する
留まる、転職する、複業するなど、現実的な選択肢を洗い出します。 -
障害を取り除く
塩漬けや差別など、目標達成を妨げる要因に対処します。
まとめ
目標にたどり着くためには、現状を正しく評価し、冷静に選択肢を検討することが必要です。キャリアの障害物に直面した際も、論理的かつ冷静に対処し続けることで道は開けます。この章を読み、私自身も改めてキャリアの進め方を振り返る良いきっかけとなりました。読者の皆さんのキャリアの一助となれば幸いです。