女性のための頭脳プレイ ~キャリアにおける自己実現のために~
こんにちは!日々キャリアについて研究し、キャリアで自己実現することを応援しているくららです。今回は、私が読んで感銘を受けた書籍の内容をもとに、キャリア形成において女性が持つ強みや克服すべき課題について考えてみたいと思います。本記事は、第5章「女性のための頭脳プレイ」に焦点を当て、その重要なポイントを掘り下げていきます。
目 次
男性の大きな弱点:「女性も男性と同等の思考能力を持つ」という事実への疑念
著者が鋭く指摘しているのは、「女性も男性と同等の思考能力を持っている」と信じられない、あるいは信じたくないという男性の心理です。この弱点は、私たち女性にとって時に苛立ちを覚えるものですが、同時にキャリア形成において突破口となる可能性も秘めています。
私自身の経験をお話ししましょう。10年前、私は工場併設の産業ガス会社に勤務し、人事・総務課長として安全衛生委員会に参加していました。ある日、酸欠の危険性についての議論がありました。リスクマネジメントより「酸欠が命を奪うリスクが高い理由を知っていますか?」と問いかけられた際、私は「倒れた際に地表に滞留する二酸化炭素を吸い込むから」と答えました。その答えにマネジメントは驚き、「知っていたのか」と感心しました。
このエピソードは、「女性にはそこまでの知識や理解がない」という偏見に基づく先入観が根強いことを示しています。
知識も能力もあるのに、なぜ「アシスタント」に留められるのか?
女性が知識や能力で男性と同等であっても、キャリアにおいて簡単なアシスタント業務に回されることが少なくありません。この背景には、男性が「気を使っている」と信じ込んでいるケースが多く見られます。たとえば、育児中の女性を「早く帰れるように」という理由で重要なプロジェクトや営業業務から外してしまうことがあります。
ここで考えたいのは、「簡単な業務を与えること」と「早く帰宅させること」は別問題だということです。仕事の難易度はキャリア形成に直結します。簡単な業務しか任せられなければ、成長の機会が失われ、長期的に見て大きなハンデとなるでしょう。
男性が女性を枠にはめる心理構造
著者は、男性が女性を「母親」「姉妹」「妻」「娘」「ガールフレンド」「娼婦」のいずれかの役割に当てはめないと認識できないと分析しています。この指摘は痛烈ですが、多くの女性が心当たりがあるのではないでしょうか。
問題は、この「枠組み」がビジネスにおいて女性を適切に評価することを妨げる点です。特に「母親」役を押し付けられる場合、「優しく気配りする便利屋」として扱われるリスクが高まります。こうした役割を無批判に受け入れると、キャリアの可能性が狭まることになります。
安全に演じる「母親」役とは?
仕事において女性が役割を演じる必要があるのは悲しい現実です。しかし、戦略的に「演じる」ことはキャリアアップのための一つの手段にもなり得ます。その中で最も安全な選択肢が「母親」役です。ただし、ここで注意が必要なのは、「にこにこと笑って雑用をこなす便利屋さん」にならないことです。
「母親」役を演じる場合、重要なのはリーダーシップを発揮し、周囲を支える存在としての影響力を確立することです。単に頼まれた仕事をこなすのではなく、全体の目標を見据えた積極的な行動を取ることが求められます。
「オフィスの自分」を演じることの意義
著者は「仕事とはある意味、演じることだ」と述べています。この視点を取り入れると、ビジネスの場で自分をどう見せるかが、キャリア形成において重要な鍵であることがわかります。感情に流されず、「オフィスの自分」を演じ切ることで、自信や影響力を徐々に高めていくことが可能です。
私自身も、仕事をする上で相手の反応に敏感になりすぎ、一喜一憂したことがありました。しかし、この本を読んだことで、「割り切ることの重要性」と「自分を演じる力」の大切さを学びました。これにより、感情をコントロールしつつ、目標に向かって進む力が身についたのです。
キャリア形成には高いメンタル力が不可欠
仕事で「演じる」ことは、メンタル力を求められる行為です。特に中長期的なキャリア形成においては、精神的な強さが不可欠です。このメンタル力は、頭脳プレイを活用する上での重要なスキルとなり、困難な状況を乗り越えるための武器となります。
次回に向けて:キャリアプランを考える
今回ご紹介した第5章までが、キャリア形成におけるルールの基本を理解するための第一部にあたります。次回からは、第二部「あなたのキャリアプラン」を取り上げ、具体的なキャリア戦略について考えていきます。
仕事において女性が自分の可能性を最大限に発揮するために必要な知識とスキルを引き続きお届けします。キャリアアップを目指す皆さん、一緒に頑張りましょう!