採用される英文レジュメの書き方

採用される英文レジュメの書き方

1.日本式履歴書と英文レジュメの違い

日本式履歴書はよく大手企業でみられるエントリーシートというものがあります。
こちらと英文レジュメは全く別物と考えたほうがよいです。
エントリーシートは人事部で扱い、レジュメは採用者(Hiring Manager=部門長または/および役員の場合が多い)が採用するかどうかの判断基準となる材料のひとつです。

また採用者はその中にあなたのきらりと光るもの、つまりタグ#を期待しています。
タグ#はTOEICではありません。英文のレジュメの目的は採用する際の判断材料つまり、転職活動をする人にとって、採用におけるレジュメの役割は、オファーを取る有力な道具となります。

 

2.基本ポイント

大切なことは先に書く
職歴や学歴は新しい順に書く
無駄な情報は省く
箇条書きを活用し、要点を整理する
フォーマットを見やすく整える

 

3.様式

用紙サイズ:レターサイズまたはA4
分量:1枚、長くても2枚以内に収めると言われてきましたが、内容のあるレジュメはある程度の長さでも読まれます。年齢/10=〇枚数を参考枚数としてみてください。
本文のフォント:Times New Romanの12~14ptなど、見やすいものを使用
見出しのフォント:本文よりも2ptほど大きくする
色:色は使わない(モノクロ)
用紙:出力が必要な場合は厚めのコピー用紙に印刷する。コピー用紙で十分。

 

4.英文レジュメの種類

(1)クロノロジカル・レジュメ(Chronological Resume)


① 特徴

学歴・職歴を時系列でまとめたもの。

② メリット

職歴に穴がないことが伝えやすい
伝統的な形式なので硬い印象
研究職など、時系列で学歴・職歴を説明することがアピールできる説明が有効な職種に向いている。

③ デメリット

業績やスキルなど、自分がアピールしたいポイントを強調することが難しい。
また、職歴にブランクがある方、転職回数が多い方には向いていない。

 

(2)ファンクショナル・レジュメ(Functional Resume)


① 特徴

経験や業績、スキルや資格などをまとめたもの。

② メリット

専門職などに応募する際に、専門知識やスキル、資格をアピールしやすい。
勤務期間を書かなくてすむ
転職回数が多い人や職歴にブランクがある人に有効

③ デメリット

アピールしたい業績などを目立たせることが難しい。
採用担当者が「わざわざこの形式で書くなんて、経歴上都合が悪いことを書かずにすませているのでは」と勘繰る場合もありえる。

 

(3)コンビネーション・レジュメ(Combination Resume)


① 特徴

自分の業績・スキル ⇒ 職歴・学歴 の順番でまとめたもの

② メリット

自分のアピールしたいポイントを記載した後、その根拠として職歴や学歴といった経験・経歴を伝えることができる

③ デメリット

学歴・職歴を時系列で説明する目的には不向き。

 

5.英文レジュメに入れる項目

(1)氏名

大きめの文字で中央に記載する。
全て大文字で書く。
Mr./Ms. などの敬称は不要。

(2)住所

「建物名・部屋番号→番地→町(区)名→市区町村→都道府県→郵便番号(→国名)」という順番
都道府県名は「神奈川県→Kanagawa」と「県」などを入れずに書く。
市区町村は「藤沢市→Fujisawa-shi」「世田谷区→Setagaya-ku」のように「市」「区」などを入れる。

(3)電話番号

電話番号の頭に日本の国番号である「+81」をつけ、市外局番の最初の「0」を省略。
携帯電話の場合も同じ。たとえば「03-1234-5678」という番号であれば、「(+81)-3-1234-5678」となる。
電話番号に自宅の固定電話の番号を書く場合は、日中に連絡を取れる携帯電話の番号も併記する。

(4)メールアドレス

 

(5)技能 QUALIFICATIONS / ADDITIONAL SKILLS(またはPROFILE、SUMMARY)

保有するスキルや技術を箇条書きでまとめる。職務に必要なスキルのほか、リーダーシップやコミュニケーション能力、語学力といったアピールできる能力もここにまとめる。
それぞれ具体的な数字や実績がある場合は必ず記載する。
希望職務(職種)(OBJECTIVE)の仕事をこなす能力があることが分かるように、応募する仕事に関係する内容のみ記載する。
「QUALIFICATIONS」または「ADDITIONAL SKILLS」はある程度経験がある人という印象になるため、学生や社会人経験が浅い人は「PROFILE」「SUMMARY」という言い方を使う

(6)職歴 EXPERIENCE(またはPROFESSIONAL EXPERIENCE、CAREER HIGHLIGHT)

これまでの職歴を新しい順で記載する。
すべての職歴ではなく、応募する求人の仕事内容や求められる項目に関連のある職歴のみ記載する。
会社名、会社の住所、肩書、勤務期間(年のみ)、そこでどんな仕事をしたか、何を達成したかなどを記述する。
同じ会社で複数のポジションを経験した場合、ポジションごとの勤務期間と仕事内容も箇条書きで記載する。海外の会社に応募する場合は、有名企業でない限り日本の会社名だけ書いても伝わらないので、業種や売り上げなどの概要を書いておく。

※肩書きの書き方
たとえこれまでの会社では肩書のつかない平社員であっても、英文履歴書には自分の職務に見合う肩書きを考えて書く。たとえばマーケティング部所属の社員であれば、「marketing specialist」「marketing assistant」「marketing coordinator」などが使える。

※「staff」は使わない
日本語ではよく使われている「staff」という言葉はプロフェッショナルにはふさわしくない。たとえ平社員であったとしても、「staff of marketing department」といった書き方は避け、上記のような肩書きを考える。

※見出しを「PROFESSIONAL EXPERIENCE」「CAREER HIGHLIGHT」としたほうがいい場合
「EXPERIENCE」と書くのが一般的ですが、専門職が長い人や管理職を経験している人は、見出しを「PROFESSIONAL EXPERIENCE」「CAREER HIGHLIGHT」とすると経験豊富な印象が強まる。

(7)学歴 EDUCATION

学歴も新しいものから順番に書く。日本の履歴書と違って、所属した大学と学部をすべて書くのではなく、最終学歴で取得した学位の名称、大学名、住所地、学位取得年(卒業年)を記載する。
大学や修士・博士課程中退の場合で、もし職種とかかわりのあるコースを選考していた場合などは、受講していたクラスと在籍年を書く。
また、とくに学位を持っていない場合(高卒など)は、最終学歴となる学校名を書く。
特別優秀な成績や表彰経験が応募ポジションに対し強みなる場合は記載する。

※学位の書き方
それぞれの略称を使う方法もあるが、ここでは汎用性の高い書き方を紹介する。
4年生大学卒業(学士号): Bachelor of ~/~学(学部名)の学士
 例)Bachelor of Laws(法学士)、Bachelor of Medicine(医学士)
大学院卒業(修士号): Master of ~/~学(学部名)の修士
 例)Master of Business Administration(経営学修士)、Master of Engineering(工学修士)
大学院卒業(博士号): Doctor of ~あるいはPhD in ~/~学博士号
 例)Doctor of Sociology(社会学博士)、PhD in Agriculture(農学博士)

(8)希望職種 OBJECTIVE

応募したい仕事・ポジション名を、「なぜこの仕事を希望するのか」「自分いかにこのポジションにふさわしいのか」といった理由と合わせて記載する。志望職務と経験の結びつきが採用担当者に端的に納得できる記載内容を心がける。
希望職種は記載しなくてもよいが、第二新卒や職種を変えたい人は、ここをしっかり記載することで希望や意思をアピールできる。

(9)レファレンス REFERENCE

レファレンスとは、採用にあたって企業が応募者の能力や経験、資質などについて第三者に照会を求めることである。レファレンスになってもらえる人は、職場の上司や同僚、学生時代にお世話になった先生などである。
英文履歴書には、募集要項で指示されている場合のみ記入する。多くの本で定型文として紹介されている「Available upon request(要求に応じて提出可能)」も書いておく必要はない。
ただし、履歴書が通ったあとの選考段階では実際にレファレンスを求められることも多い。事前にレファレンス先になってくれそうな人に「転職先の企業に、自分を推薦してもらえないでしょうか」と事情を説明して、人となりや仕事ぶりについて話してくれるようにお願いしておく。

 

6.入れなくていい項目

生年月日、年齢、性別、顔写真(企業から指示があれば写真を貼る)、通勤時間、配偶者の有無、子供の有無、家族構成、健康状態、過去の年収、希望の年収、退職理由、志望動機

※志望動機
とくにアメリカやカナダなどでは雇用における差別に関してさまざまな法律がある。そういった国の企業に提出する英文履歴書に余計な内容を入れてしまうと、ルールを知らない人だと思われて評価が下がる可能性がある。
履歴書を郵送する場合はカバーレターに、メール添付で送る場合はメールの内容に盛り込む。履歴書のなかには入れない。

※学位取得年について
学位取得年を入れるとだいたいの年齢が推測できてしまうため、学位取得年を入れないほうがいいという意見もある。しかし、とくに20~30代の人はわざわざ「入れない」選択をするのも不自然であり、よほど年齢を伏せたい事情がある場合以外は入れておく。

 

7.注意点

(1)内容

募集要項をしっかりと読む
謙虚は美徳ではない
実績をしっかりとアピールする
達成した(achieved)、増加させた(increased)など自分が主体となって仕事を推進したことを伝える
コピぺは不可

(2)文章

冠詞は省く
一人称は使わず、書き出しには名詞句や動詞を使う
過去の経験を記載する場合は過去形
継続中の経験を記載する場合は進行形
数字はアラビア数字を使う
同じ動詞は繰り返さない
スペルミスには要注意

(3)Action Verb

使うべき表現
学部名の英語表記リスト
専攻分野の英語表記リスト
部署名の英語表記リスト
役職名の英語表記リスト
職種名の英語表記リスト

 

8.提出方法

(1)オンライン提出


① ファイル名

自分の名前を入れる

② データの保存形式

基本的には企業の指示に従う。
指示がない場合はwordが無難。拡張子は、相手が古いバージョンのwordを使っていても開けるように「docx」から「doc」に変更する。

③ ウェブサイトのフォームの場合

求められている項目ときちんと対応しているか確認する。

 

(2)郵送


封筒は履歴書を折らずに済む大きさのものを使う。
A4の履歴書では、封筒サイズは角形20号(角20)、角形A4号(角A4)。

 

9.テンプレートのダウンロード

 

10.実例

 

 

11.カバーレターの書き方

(1)カバーレターの役割

カバーレターの役割は採用担当者に履歴書を読んでもらう確率をあげるためのお手紙という認識が一番合っています。
自己PRの要約をレターの中で丁寧に伝えることで、採用担当者が履歴書を読み、あなたの履歴書をHiring ManagerへのShortlistに候補者の一人として載せるためのものです。

(2)カバーレターの内容

希望職種・応募の経緯
自己PR
お礼と面接の依頼

(3)チェックポイント

自分の名前と連絡先
提出先の名前と連絡先
挨拶
応募したい求人
求められるスキルのアピール
自分がふさわしい理由
意欲のアピール
レジュメとの重複
“I”の使い過ぎ
使いまわしに注意

(4)メール送付時のチェックポイント

① 添付ファイルで送る場合

メールの件名
PDFで送る
ファイル名は自分の名前

② メール本文に書いて送る場合

シンプルなテキスト

(5)サンプル

 

12.ツール

Lang-8(外国語添削SNS)
ネイティブと相互添削で外国語学習 | 外国語を学習するならLang-8

履歴書の実例がまとまっている海外サイト
Resume Examples By Industry | Monster.com

履歴書のテンプレートがまとまっている海外サイト
Free Resume Templates You’ll Want to Have in 2018 [Downloadable]

履歴書で使うのに有効な単語を集めたサイト
ビジネス英語単語帳 Vol.2 【英文レジュメ編】 グッとくる!英文履歴書英単語集 [ビジネス英会話] All About

List of Action Verbs for Resumes & Professional Profiles

PAGE TOP