日本でのリストラ

年明け、身内の不幸があり、オットの実家のある枚方、亡くなった義父の生家のある向島へ行ったり来たりしている中、
会社の携帯に上司からミーティングをしたいとメッセージが入りました。
義父がなくなったことはこちらのブログに書いています。良ければお読みください。

義父の孤独死
https://kurara-lab.com/2023/03/28/1392/

ちょうど遺骨を尾道へもっていっている車の中でのことでした。
リストラの件でした。軽く30分くらいのミーティングをしました。
公的に10%リストラするとアナウンスもしていたのですが、日本も対象になったとのことでした。

シリコンバレーのハイテク企業のリストラは、そうでない企業へも影響を与えました。
世間、市場でリストラをしないといけない雰囲気になっていて、それぞれの会計年度の四半期にリストラの計画や実施を発表している企業は多かったです。

今日も、アクセンチュアがリストラするというニュースがありました。アクセンチュアなど大手の外資コンサルは日本企業と同じという印象があります。
外資でも日本で300人以上だと大手企業に分類されて、日本での労働に関する法律に日本企業と同じように従わないといけません。
規制というのは、女性活躍だったり、育児休業など、働き方やダイバシティーのKPIをとることになります。

日本では、リストラ(整理解雇)する条件が労働契約法で定められています。

整理解雇

使用者が、不況や経営不振などの理由により、解雇せざるを得ない場合に人員削減のために行う解雇を整理解雇といいます。
これは使用者側の事情による解雇ですから、次の事項に照らして整理解雇が有効かどうか厳しく判断されます。

  • 人員削減の必要性
    人員削減措置の実施が不況、経営不振などによる企業経営上の十分な必要性に基づいていること
  • 解雇回避の努力
    配置転換、希望退職者の募集など他の手段によって解雇回避のために努力したこと
  • 人選の合理性
    整理解雇の対象者を決める基準が客観的、合理的で、その運用も公正であること
  • 解雇手続の妥当性
    労働組合または労働者に対して、解雇の必要性とその時期、規模・方法について納得を得るために説明を行うこと
 

ただし、今回のような世界的なリストラを実施している外資企業では当然日本でリストラも行って当然だろうと
そんな厳しい目は向けられません。

日本はリストラしにくいと言われていますが、法律では、30日前に書面での事前通知あるいは、30日分の基本給与で解雇できるとなっています。

合理的な理由があっても、解雇を行う際には少なくとも30日前に解雇の予告をする必要があります。
予告を行わない場合には、30日分以上の平均賃金(解雇予告手当)を支払わなければなりません。予告の日数が30日に満たない場合には、その不足日数分の平均賃金を、解雇予告手当として、支払う必要があります。例えば、解雇日の10日前に予告した場合は、20日×平均賃金を支払う必要があります。(労働基準法第20条)。
さらに、労働者が解雇の理由について証明書を請求した場合には、会社はすぐに労働者に証明書を交付しなければなりません(労働基準法第22条)。

日本にある外資系企業のリストラの傾向は変わりつつあります。

リーマンショックでの金融の倒産があり、それによる失業がありました。そのあと日本での大きなリストラは、中国への製造拠点移転による製造に携わる社員のリストラでした。
飲食業、ホテル業でみられたコロナでの一時的な解雇もありました。
今回はそういった理由は直接見えず、シリコンバレーの大手ハイテク企業のリストラの余波が来たためです。
急成長したハイテク企業は大量に採用し、プロジェクトごとに増員していった挙句、成長がとまった瞬間、Redundancyが発覚しました。
本社でこのRedundancyを部門ごとのClosedとする場合と、そのポジションのClosedとする場合があります。
最近ではポジションクローズドへ変わりつつあると思います。同じ部署でもリストラの対象になる人ならない人がいます。
それは、テクニカルなスキルの差かもしれませんが、ソフトスキルの差からくることもあると思います。

自論ですが、テクニカルなスキルはそんな大きな差は生まれませんが、ソフトスキルは大きな差を生み出します。
ソフトスキルがあるからテクニカルなスキルが伸びるとおもっていたほうがいいと思います。
スキルをのばす機会はソフトスキルで得る。そんなイメージです。

なのでリストラ対象にならないためには(なったとしてもそれは悪いことではないのですが)、同じタイトルの人がいない、いても管轄や担当顧客が違っている。つまりIndispensable、不可欠な人材となっている
そして、コミュニケーションスキル、ロジカルシンキング、などソフトスキルを磨いて、社内で心地よい人脈を作っておくことです。

とはいえ、いったんリストラが始まると、昨日の友は今日の敵ではないですが、誰も助けてはくれません。
会社の決定に誰も一緒になって異を唱えてくれる人はいません。

いつも、リストラにかかわると思い出されるのが松本清張の小説です。「点と線」です。

映画ならこちらです。

病弱な妻がオットと共謀して夫の愛人を殺すのですが、なぜ妻はオットに協力したかという疑問に
愛人が憎かった思いがオットと一緒に行動して解決できるからだった、そして最後にこの妻は裏切り者のオットと無理心中します。

この機会に、成績をだしたい。この機会に恨みを晴らしたい。この機会に文句を封じ込めたい。
リストラのプロセスの中に人間模様が見え隠れします。

後味がわるいです。

#転職 #外資系 #リストラ

 

関連記事

  1. 昔あこがれた仕事にブレインロックがかかっていた
  2. 遥か彼方のスポーツの記憶が蘇る時
  3. 24時間手帳
  4. マッチ度の高い求人の見つけ方
  5. 予兆
  6. それぞれのキャリア
  7. 私のマルチタスクって
  8. 隣の老女

最近の記事

カテゴリー

PAGE TOP