それぞれのキャリア

看護師さんたちは本当に大変そうでした。
救急で運ばれた後、病室まで車いすで運んでもらったときに
かなり限界に来ていて、シフトで単発で休暇を入れるのでなく
長期で休暇を取りたいとこぼしていました。
今振り返ると、私が運ばれた日と次の日が一番救急対応が多かったのではないかと思います。
重なる時は重なるのかなという印象です。
看護師さんの仕事というのは、医療と患者さんのサポートがありますが
サポートの仕事は多岐にわたります。
入浴や排せつのサポート、食事のサポート。
そう言った患者さんへ行ったサポートと必要な追加のサポート、患者さんの様子を
全てPCに入力しています。
PC一台付与されていて、いつもデスクになった台車にPCを乗せて来られます。
体温や血圧、治療したことなど入力されています。
関係者へすぐに周知されるためと思うのですが、
なかなか伝わっていない様子でした。
他の患者さんの様子を見ていると
湿布がほしい、氷が欲しいといってもなかなか来ないことが多くて見ていて辛かったです。
朝、昼、夜の3シフトでローテートされてましたが、
その関係もあるのかよく忘れられてたり、すごく時間がかかっている印象でした。
バーコードも使っているのですが、ひとりの看護師さんは
一度もそのバーコードを読み込むことができませんでした。
このようなテクノロジーを導入すると余計に時間がかかるのは
どの業界でもあるのだなと思ってみてました。
あと、看護師さんの仕事のほぼ9割はこれで占められているのでは?
そしてこれが最も大事で大変そうです。
それは患者さんの話し相手。
患者さんは病気やケガで気弱になってます。
特にこのコロナ禍面会謝絶。
看護師さんとの雑談を楽しみにしています。
斜め向かいの患者さんが
熱海で一軒しかないたこ焼き屋をしていると
来る看護師さん、担当医に話されていました。
看護師さんも、担当医さんも 最近熱海へ行ったばっかり、この間行っってきたところと話し、
今度行くとき必ず行きます!と楽しく会話されていました。
大阪育ちの私は、家でも焼けるたこ焼き、
いくら熱海に一軒と言っても本場ではないし
そんなめずらしく、価値があるのだろうかと斜めから見てしまいました。
退院するころには、価値があるキャリアは熱海のたこ焼き屋のほうだと思えてなりませんでした。
「はい、しばらく休んでるんで」とかかってくるお客さんの電話に答え、
私はというと、こんな時まで仕事のメールが届き、病室にPC持参で対応して、
達成感というよりやらせれ感。
何かが違う、間違っていると感じ始めてました。